斎場(さいじょう)とは、お葬式を行う施設です。日本では平成の時代に入り、葬儀を自宅で行う文化は急速にすたれていっています。その代わりに葬儀用の施設でお葬式を行うようになりました。それを一般に斎場と言います。葬儀場、葬祭場、火葬場、セレモニーホールとも呼ばれます。
斎場と一言で言っても、広い範囲があります。火葬場がある斎場、火葬場は無い斎場、葬儀社が運営している斎場、葬儀社ではない民間業者が運営している斎場、公営の斎場と、その形態・性質はさまざまです。斎場を利用するときは、そのことを知らなければなりません。でないと、式は挙げたけど火葬ができない、なんてことが起こりかねません。
葬儀における二大イベントは、式(お通夜・告別式)と、火葬です。式と火葬、それぞれをどこで行うのか、遺族は決めなければなりません。式を行う会場も、火葬場も、それぞれ斎場と呼ばれますが、斎場によっては、どちらか片方は行えないことがあります。
式と火葬の両方を行える斎場であれば、出棺から火葬の際、移動しなくて済みます。逆に、式と火葬の斎場が別々であれば、出棺から火葬の際、遺族はご遺体と共に移動することになります。
さらに考慮が必要なのが、式を行う葬儀社と、斎場の運営者は、基本的に別だということです。しかし式を行うホールについては、葬儀社が所有しているケースも多くあります。会場を所有している葬儀社に葬儀を依頼すれば、当然その業者は、自社が保有する斎場の利用を勧めてきます。ですので、特別に使用したい斎場が予め決まっているのであれば、葬儀社の選び方にも考慮が必要です。