知人の訃報に接したら、お通夜か告別式(葬儀)に駆けつけたいのが人情です。かといってこの両方に出席するのは、よほど親しかった人に限られます。お通夜から告別式・葬儀のすべてに参加するのは、基本的には近親者です。
親族ではないが生前親しくしていた人、あるいは多少の縁がある(会社の同僚の親など)人が亡くなった場合、お通夜と告別式、どちらに会葬すればいいのでしょうか。これは地域性や、親しみの度合いによって変わってきます。
関東地方では、どちらか迷う場合であれば、お通夜に参列すればよいでしょう。逆に関西地方では、告別式に参列します。関東地方では葬儀・告別式への会葬はよほど親しい人、関西地方ではお通夜への参列はよほど親しい人、となります。
お通夜は本来、近親者が故人のそばに付き添った風習で、告別式は、広く知人・友人が故人と最後の別れをするために近代に登場したセレモニーです。そのように考えると、関西地方の方が理に適っているとも言えます。しかし関東地方のやり方にもメリットがあります。お通夜は開始時刻に間に合う必要がなく、焼香・通夜ぶるまいをいただいたら、さみだれ式に帰れるので、開始時刻に到着していないといけない告別式に比べ、ある意味気軽に参加できるのです。告別式は開始時刻に間に合う必要があり、終了まで斎場を後にできないので、注意が必要です。
また、スケジュールの都合上、どちらか片方にしか参列できないという場合は、参列できる方に会葬すればよいでしょう。