家族の誰かが死ぬと、残された家族・親族は「遺族」と呼ばれます。遺族は、家族の遺体(死体)をそのまま放っておくわけにはいきません。遺族は「遺体の処理」「社会的な手続き」「死者の弔い」を実行することになります。
このうち「遺体の処理」「社会的な手続き」は必須事項です。遺体を放置するわけにはいきませんし、税金や保険、戸籍などの手続も必要です。葬儀は主に「死者の弔い」に該当します。「遺体の処理」は日本では火葬なので、火葬を式の一種と解釈すれば、葬儀・葬式に含まれると言えるでしょう。
必須事項をもうすこし具体的に列挙すると、死亡診断書の作成、遺体安置、死亡届の提出、火葬、埋葬(散骨)です。家族の死をシンプルに処理するのであれば、これだけで結構です。
しかし多くの人々は、これだけでは気が済みません。遺族は、故人の死を悼み、また自身の悲しみを和らげるために、儀式を行います。これが葬儀です。「遺体の処理」「死者の弔い」の2つを兼ねた儀式です。
葬儀を行う場合、やることは、死亡診断書の作成、遺体安置、葬儀社選び、葬儀社との打ち合わせ、死亡届の提出、湯灌、納棺、お通夜、葬儀(告別式)、出棺、火葬、精進落とし、法要、埋葬(散骨)です。