さいたま市北区内に火葬場はなく、主に隣接する見沼区のさいたま市大宮聖苑が火葬に使用されます。市営斎場なので職員へ寸志を渡してはいけません。御通夜・告別式は葬儀社のホールでもよく行われます。さいたま市北区の地元の葬儀会社は、聖連、埼葬、JAさいたま葬祭センター、共済葬祭センター、市民葬、彩セレモニー、東綜社、ファミリーC、大宮葬祭サービス、フラワー葬祭、都道府県民共済葬祭、KSSホールなどです。
北区はさいたま市の北部、旧大宮市の北部中央に位置し、閑静な住宅街となっています。JR東北本線・高崎線・川越線、埼玉新都市交通(ニューシャトル)が走り、道路では国道16号・17号・17号新大宮バイパスが通ります。埼玉新都市交通は、JR東日本などの出資による第三セクターで、ゴムタイヤ式の車両を走らせています。東北・上越新幹線が建設された際、伊奈町で反対が起きたため、見返りとして作られたものです。北区にあるニューシャトルの駅は加茂宮駅、東宮原駅、今羽駅、吉野原駅の4駅です。
北区には盆栽町という町名がありますが、その名の通り、盆栽の街として知られています。盆栽村と呼ばれ、盆栽業者や盆栽ファンが集まるための村として、意識的に作られた盆栽の街なのです。多くの一般邸宅の庭園に、盆栽が陳列されています。盆栽博物館のような施設があるのではなく、盆栽があるのは個人の家の庭であって、盆栽目的で訪れる観光客は個人の邸宅を覗き見るかたちになるのが盆栽村の特色です。日本国内のみならず、海外からも盆栽愛好家が訪れます。閑静な住宅街でもあり、高級住宅地となっています。
北区の葬儀事情ですが、富裕層の場合、数百万円の金額をかけて豪華な葬儀を挙げることもあります。といっても伝統的な習俗による葬儀というよりは、葬儀社主体の現代的な葬儀であり、祭壇や棺、式場のセッティング、多数の参列者に対応した通夜ぶるまい、精進料理などに資金が充てられます。一方、参列者の数を少なくすることによって通夜ぶるまいや精進料理、香典返しの量を減らし、祭壇や棺もさほど予算をかけないシンプルな葬儀も、家族葬(ファミリー葬)などと呼ばれ、需要が増しています。かつては密葬とも呼ばれていましたが、密葬は不慮の事故死や自殺での葬式というイメージが濃く、一般葬を小規模に行う場合、家族葬という言葉に置き換えられるようになりました。