宮城野区(みやぎのく)は仙台市の行政区のひとつです。宮城野区民が亡くなった場合、火葬は隣接する青葉区の仙台市葛岡斎場で行われるのが一般的です。家族が死亡したら、遺族は、葛岡斎場等の火葬場を予約し、死亡の事実を知った日から7日以内に、宮城野区役所戸籍住民課に死亡届を提出します(夜間、休日も受付可)。医師による死亡診断書/死体検案書、届出人の印鑑が必要になります。死亡届が受理されると、宮城野区役所により埋・火葬許可証が交付されます。この埋・火葬許可証は、葛岡斎場等での火葬の当日に必要になります。
2011年の東日本大震災において、海に面した宮城野区も大津波により多大な被害を受けました。大津波により沿海エリアの街が壊滅するという状況のため、行方不明者が依然としており、ご遺体が発見されていないことがあります。仙台市では特例として、このようなケースでは、通常は必要とされる死亡診断書/死体検案書がなくても、死亡届を受け付けるようにしました。手続きは宮城野区役所戸籍住民課で行い、死亡届書(受付窓口にあります)、届出・未発見事実証明(管轄警察署によるもの)、届出人の申述書(受付窓口にあります。また法務省ホームページからダウンロード可)、届出人の印鑑が必要になります。死亡認定の受理は、場合により保留されることがあります。
仙台市葛岡斎場は火葬専用斎場なので、お通夜、告別式などを行うには、自宅か、葬儀社保有のセレモニーホールを使用します。仙台市宮城野区では、葬儀費用を抑える家族葬(または密葬)の人気が高くなってきています。仙台市宮城野区に本店・支店のある葬儀社は、仙台典礼、はぎ葬祭社、八善堂、葬祭会館セレモール宮城野、やすらぎ葬祭、ごんきや仙台本社、八百市葬儀社、三法社などといった会社があります。
宮城野区蒲生には、日和山(ひよりやま)という築山がありました。明治時代、漁師が天候を測定する目的で山を作ったのです。日和山は標高が6.05mで、一時期、国土地理院の地形図に掲載されている山としては「日本一低い山」でした。天保山(てんぽうざん:大阪市港区)の掲載が復活すると、日本一低い山の座を天保山に譲りました。この日和山、大変残念なことに、東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波により、消滅してしまったようです。日和山の北麓にあった川口神社も崩壊してしまったようです。
宮城野区福住町では、「福住町方式」という災害に対する取り組みが以前より行われています。2003年より始まった住民による運動で、行政に頼らず自分たちで災害の対策を行い、災害発生後スムーズに救助活動等を行えるようにするというものです。連絡網、マニュアルを整え、救援物資班・消防協力班というように細かく役割分担をし、非常食や発電機を備え、災害訓練を日頃から行っていたそうです。実際、東日本大震災(2011年)のおり、速やかに安否確認や物資の供給などを行うことができたそうで、全国的な注目を集めるようになりました。