宮城県仙台市は政令指定都市で、宮城野区、若林区、太白区、泉区、青葉区の5つの行政区から成ります。仙台市には仙台市葛岡斎場(青葉区)という火葬場があり、仙台市民が死亡したときは、主にこの葛岡斎場が火葬に使用されます。家族に不幸があったら、親族は、火葬場を予約し、死亡の事実を知った日から7日以内に、各区役所戸籍住民課(または宮城総合支所戸籍住民課、秋保総合支所税務住民課)に死亡届を提出します(夜間、休日も受付可能)。死亡届には、医師による死亡診断書/死体検案書、届出人の印鑑が必要です。死亡届を提出すると、埋・火葬許可証が発行されるので、受け取ります。埋・火葬許可証は、火葬の当日に必要になります。
2011年3月11日、東日本大震災が発生し、仙台市宮城野区、若林区も沿海部を中心に甚大な被害を受け、約850名もの方が亡くなりました。ご遺体が発見されるケースもあれば、未だに発見されていないケースもあります。仙台市では、ご遺体が発見されていない場合、特例として、本来なら必要である死亡診断書/死体検案書なしに死亡届を受け付けるようにしています。各区役所戸籍住民課(または宮城総合支所戸籍住民課、秋保総合支所税務住民課)において、死亡届書(受付窓口に用紙あり)、届出・未発見事実証明(管轄警察署による)、届出人の申述書(受付窓口にあり)、届出人の印鑑が手続き上必要になります。なお、死亡認定の受理は諸事情により保留される場合があります。
仙台市葛岡斎場は、平成14年4月にオープンした比較的新しい火葬場です。火葬炉は20基と、火葬場の中ではかなり多い方です。火葬中、遺族は待合室で待機します。葛岡斎場は市営斎場なので、斎場従事者に金銭等の心づけを渡してはいけません。お通夜・告別式を行いたい遺族は、自宅で行うか、近場のセレモニーホールにおいて行います。仙台では多くの葬儀社が存在し、各種サービスを行っていますので、比較検討の上、葬儀社を選んで依頼し、式場も葬儀社に手配してもらうのがよいでしょう。
仙台市は宮城県の県庁所在地ですが、宮城県の中心地であるだけでなく、東北地方全体の経済的、商業的、文化的、教育的、スポーツ面での中心地であり、県内のみならず東北各県や全国から人が集まっています。札幌市、広島市、福岡市と共に「札仙広福」と並び称される支店経済の町で、大企業の支店、東北地方における拠点が集まることによって経済が成り立っていると云われています。企業の転勤者の移り変わりにより、毎年度末には約2万人の住人が入れ替わります。東北大学をはじめ東北を代表する教育機関も集まり、若い世代の割合が高めで、「学都仙台」とも呼称されます。住宅地としても発展していますが、平野部は農地としての規制があるため、宅地開発は丘陵地帯がメインであり、したがって農業も依然として盛んに行われているのです。とはいえ、東北地方の中では抜きん出て都市化が進んでおり、若い年代も多い町であり、死亡者が出た場合の葬儀は、家族葬、一日葬(ワンデーセレモニー)、直葬といった低価格路線の葬式が好まれる傾向を年々強めていっています。
仙台市には市営の墓地として、葛岡墓園、北山霊園、いずみ墓園があります。葛岡斎場は、葛岡墓園のある一帯に建設されました。葛岡墓園の所在地は宮城県仙台市青葉区郷六字葛岡42-1、電話番号は022-226-2143。北山霊園の所在地は宮城県仙台市青葉区北山2-10-1、電話番号は022-234-6767。いずみ墓園の所在地は宮城県仙台市泉区朴沢字九ノ森1-1、電話番号は022-379-7252、募集は春と秋の年2回です。