花見川区は千葉市の行政区のひとつで、千葉市北端に位置します。花見川区民の火葬は千葉市斎場(緑区)が主に使用されます。花見川区役所に死亡診断書を提出し(死亡届)、死体埋葬火葬許可証を受け取り、千葉市斎場を利用します。予約は24時間受け付けています。市営斎場なので斎場職員へ寸志(チップ)を渡してはいけません。現代では葬儀は葬儀社に一式を依頼するのが通例で、家族葬、火葬を行わない直葬などの需要が高まっています。
千葉市花見川区に本社・支店のある葬儀社は、哀葬社、メモリアル・ニッソー、天昭堂、雅、花商、博全社、新和式典、和光、航、縁(ゆかり)、やまぐち、万葉堂、セレモ共済会、下川造花店、プロペクト、幕張会堂などがあります。
花見川区は、京成本線を主軸とした北部、JR総武線、京成千葉線を主軸にしている南部といったように、南北2エリアに大きく分かれます。区名にもなっている花見川が流れ、流域は今でも緑豊かな田園風景が広がっています。
地名とは不思議なもので、何かに由来しているわけですが、行政制度の移り変わりによって、小さなエリアを表していた地名が、急に広大なエリアの名称に転じることがあります。例えば、下総国の郡名に過ぎなかった「千葉」が、下総国、上総国、安房国を統合した県全体の名称になりました。花見川区と隣の稲毛区においても、不思議な逆転現象が起きました。花見川区は、かつての検見川町、幕張町、犢橋村のエリアから成立しているのですが、この検見川町は、検見川村、稲毛村、畑村の3村から成っていました。検見川町の1エリアに過ぎなかった稲毛村ですが、千葉市の行政区ができるとき、検見川村は花見川区に組み込まれ、稲毛村は稲毛区になったのです。つまり、「稲毛」が“出世”し、「検見川」は“没落”しました。稲毛区は千葉大学などの主要教育機関を抱え、稲毛駅は快速が停車するなど、大出世を遂げています。花見川区の町名にとどまる検見川町と対照的です。なお、現在の検見川町は「けみがわちょう」と読み、かつての検見川町は「けみがわまち」と読みます。