日光市は2006年、今市市、足尾町、藤原町、栗山村を吸収合併し、栃木県の北西4分の1近くを占めるほどの広大な面積を有しています。日光市が運営する公営斎場の日光聖苑が、このような広い日光の火葬業務を一手に引き受けています。日光聖苑は公営斎場なので、職員への心づけは禁止されています。
日光はかつて、日光山を信仰する山岳信仰の地であり、修験道の道場でした。江戸時代になり、徳川家康が亡くなると、家康を神格化し、廟所が日光東照宮となりました。人々が東照宮へ参詣するため、日光街道など、多くの参道が整備され、日光は一躍脚光を浴びる聖なる地となりました。近年、日光の社寺は世界遺産にも登録され、外国人も多く訪れる観光都市になりました。東照宮は神社としては珍しく入場料を徴収しますが、社殿改修の工事費用が必要なためであり、やむをえないことでしょう。他にも、中禅寺湖、華厳の滝、戦場ヶ原、奥日光の温泉、鬼怒川温泉など、風光明媚な名所に事欠きません。かつて鉱山として栄えた足尾銅山を有する足尾町も、現在は日光市です。
このように日光は、歴史と大自然が息づく地域なのです。したがって伝統文化も数多く残っています。お葬式では、変わった文化があります。葬儀への参列者が、家へ帰宅したとき、清めの塩をまくことが、全国的に行われていますが、日光では、塩だけでなく、なんと鰹節もまくのです。まくのではなく、口にする場合もあります。神道において葬儀祭壇に供える食物として鰹節も含まれているので、このような風習になったと云われています。
日光市の地元の葬儀社は、三法日光会館、たぐち花店などといった会社があります。