高知県には、14件の火葬場が存在します。全て公営で、適切な数に統廃合されていると云えます。室戸市では、新火葬場の建設が予定されています。
葬儀費用の平均値は、118万3268円(2011年 全国儀式サービス調べ)です。全国では19位で、四国ではもっとも高額です。四国共通の風習で、近隣組織の講が葬儀を手伝い、女性たちが念仏を唱えたりします。
高知県は太平洋に面し、鰹で知られるように、漁業が盛んです。農業も盛んで、ナス、ししとう、生姜、みょうが、柚子の生産高が全国1位です。南国気候なので、早場米の産地でもあります。四万十川、龍河洞と自然にも恵まれています。歴史的には土佐の国であり、幕末に坂本龍馬を輩出したことでもよく知られています。このような高知県の人々の県民性は、議論好きで、新しいことにチャレンジする意欲が盛んなようです。交通の便が長らく良くなかったこともあり、独自の文化・風土が残っています。
お葬式においては、故人は納棺されるまで生きている者として接する習俗があります。生前同様、挨拶をしたり、食事を添えたりします。出棺のおりには、故人が生前着用していた羽織を裏返したうえで逆さにし、ご遺体にかぶせます。さらにその上に茶碗を置きます。屋外に出たら、茶碗を割って、羽織を3度振ります。故人のこの世への未練を断ち切らせるための風習といわれています。