横浜市の火葬場は、西寺尾会堂・火葬場、久保山斎場、横浜市南部斎場、横浜市北部斎場、戸塚斎場です。火葬炉の無い、式場のみの斎場は、總持寺 三松閣、妙蓮寺斎場、大林寺 山水閣、一休庵 久保山式場、小西斎場、新横浜総合斎場、鶴見総合斎場、反町式場、みなと総合斎場、西谷総合斎場、東戸塚総合斎場、いずみ総合斎場、港南台総合斎場、杉浦本店磯子斎場などです。火葬場は西寺尾会堂を除き公営であり、職員への心づけは不要です。
横浜市は神奈川県の県庁所在地、関東地方南部の中核都市であり、人口は360万人を超え、日本の市町村のなかで最多です。このような大きな市に火葬場は5件しかなく、非常に少ない数であり、時期によっては、火葬場の予約がなかなか取れず、1週間も待たなければならない事態が生じています。ご遺体を7日間も安置しておかなければならず、遺族にとっても心理的に肩の荷が下りず、負担になってしまっています。行政側の対策を望まれるところです。
横浜は、港と共に栄え、発展してきた町です。江戸時代末期に開港された横浜港は、貿易港、商業港、工業港、旅客港といった多くの役割をこなす、国際的な港になりました。港湾労働者が全国から集まり、人口が増えていきます。さらに鉄道網が整備されると、東京都の都心へ通う人々のベッドタウンとして、さらなる人口流入が引き起こされました。横浜は、神奈川県の中核都市として多くの行政事業や商業が単独で完結している一方、東京への通勤・通学のためのサテライト都市といった面もあり、この二面性が横浜という街を形づくっているといえます。
江戸時代末期から急速に発展したため、江戸の町(現東京)などに比べれば当然歴史は浅く、港町という性質上、貿易で成功をおさめ富豪となった商人や、外国人が居住し、一方で労働者も多数住み、貧富の差が狭いエリアの中に凝縮されているのも特徴です。一方、行政区域としての横浜市は、周辺町村を合併し、西は多摩丘陵に至るなど、広大な面積を有し、神奈川県の面積の18%を占めるに至っています。
JR東海道線・横浜線、東急東横線、横浜市営地下鉄(ブルーライン、グリーンライン)などによって鉄道網も充実し、沿線各地で大規模な住宅街・ニュータウンが形成されています。このように比較的新しい住人とのその子孫が多い横浜では、地域独自の伝統的な葬式風習はほとんど見られず、葬儀社によるオーソドックスな葬儀が行われます。関東形式なので、お通夜では、通夜ぶるまいが振る舞われます。中小の葬儀社が林立しており、激しくしのぎを削りあっています。葬儀社の選択肢は多いので、余裕をもって焦らずに選ぶことが肝要です。全国的に見ても、家族葬、一日葬、直葬といったシンプルな葬儀が、非常に増えています。今後この傾向はますます続き、費用を極力抑えた葬儀の需要は高まる一方でしょう。
杉浦本店磯子斎場