富津市(ふっつし)には富津聖苑という市営の火葬場があり、富津市民に不幸があれば、専ら富津聖苑で火葬が行われます。富津聖苑の使用手順ですが、遺族(またはそれに準ずる関係者)は、富津市役所市民課に死亡届を提出し、火葬場の予約をします。火葬場の業務時間は8時30分~16時30分で、休業日は友引、1月1日~2日です。火葬場使用許可申請書を提出して、許可証を受け取ります。そうしたら、火葬当日、許可証を持参し、予約時間の15分前までに富津聖苑に到着するようにします。
富津聖苑の駐車場は、普通車40台、大型5台です。富津市内居住者の使用料金は、大人の火葬:7000円、12歳未満の小人等の火葬:4000円です。なお、市外の者の場合、大人の火葬:40000円、12歳未満の小人等の火葬:20000円です。棺の中にはプラスチック、ガラス、金属など、燃えないものは入れないようご注意ください。火葬中、遺族らは待合室で待機します。火葬が終わったら収骨を行います。富津聖苑は市営の火葬場なので、火葬場従業員に心づけを渡してはいけません。
火葬場の利用は以上のとおりですが、家族が亡くなれば、ほかに、湯灌、ご遺体の安置、お通夜、告別式、葬儀式など、多くのことをしなければなりません。お通夜など儀式は必須ではありませんが、行う方が一般的でしょう。病院の霊安室は長く利用できませんので、ご遺体の安置は自宅や葬儀社の施設で行います。湯灌、死装束などは、専門家である葬祭業者に任せるのが無難でしょう。お通夜・告別式も、葬儀社主導のもと、自宅や葬儀社のホールで行います。古い集落・街では、近隣の住人の協力のもとで葬儀全般が執り行われることもあります。富津市に営業所のある葬祭業者は、光源社、むらいし、かじや本店葬儀部などといった企業があります。
富津(ふっつ)という地名の由良は、日本武尊伝説によるものです。日本武尊の后である弟橘媛(おとたちばなひめ)が、嵐を鎮めるために自ら海に身を投げ、流れ着いたのが今の富津の地といいます。この弟橘媛の漂着のことを布流津(ふるつ)といい、それが転じて富津(ふっつ)になったようです。なお、近郊に袖ケ浦(そでがうら)という地名がありますが、こちらは弟橘姫の袖が流れ着いたことが由来となっています。